当センターでは「腹筋が無くて…」とか、「お腹が出てしまって」とか、「腰が痛いので腹筋を鍛えるよう、医者に言われたんだけど…」等の、お腹にまつわる相談(?)をよく受けます。
本当にとても多いです。
確かにお腹周りの筋肉を上手く使うことは、腰の負担を軽くしたり、よい姿勢をキープするのにはとても重要な役割を果たします。
そして、実際それが上手くできていない方は、かなり多いといわざるを得ません。
今回は、そんなお腹について、多くの方が誤解している重要なお話をさせていただきます。
今回「私腹筋が無くて…」と思っている方に知って頂きたいのは、実際に筋肉が足りない場合もあるのですが、筋肉はあっても上手く使えていない、という場合が非常に多いということです。
それは多くはなんとなくの思い込みや、誤解によるものからそうなってしまうのですが、それがお腹の場合すごく多いのです。
具体的には「お腹に力を入れるとは、お腹をへこませること」と思い込んでいらっしゃる方が、かなりの数おられるのです。
ここまでお読みになって「え、それって間違いなの?」と思っていらっしゃる方、おられるはずです。
まあこれは感覚的なものの話なので、その感覚で上手く入ってしまうって方も、
ごくまれにおられるのですが、そうやって力を入れている方のほとんどは、実際は残念ながら上手く力を使えていません。
なぜか。
まず基本的に筋肉とは、力を入れると筋繊維が膨らみ、膨張して大きくなるものだからです。
例えば腕に力を入れると力こぶができて膨らみますし、よくマンガなどでも力を入れると、
筋肉が盛り上がりTシャツが破れる描写などがあると思います。
そうなんです。
筋肉は力を入れると膨らむ(盛り上がる)ことになるのです。
ということは、お腹をへこますという感覚は、力を入れるときの正しい感じかというと、
そうではないことになります。
どちらかというと実際には、「お腹を膨らます」様な感覚が、的を得ているといえます。
もしあなたが今この瞬間に、誰かにお腹をグーで殴られそうになったら、どうするかというと、へこまさないはずです。
どっちかというと、押し返す感覚=膨らます感覚にするはずです。
では何であなたにとってお腹をへこますことが、力を入れた気にさせるようになってしまったのか。
それは多分、筋肉は鍛えると引き締まることから、鍛えた「状態」と力を入れるという「動作」を、ごっちゃにしてしまって、そうなったのではないかと思います。
特にお腹は出っ張っていてはダメで、へこませたい箇所ですもんね。
そしてこのことは残念ながら、ほとんどのジムや各種運動教室で教えられることは、
まずありません。
なぜなら、運動をある程度やってきた人間にとっては、自然に身についているあまりにも当たり前のことなので、教える必要を感じないどころか、これが分からない・間違っている方がおられることが、そもそも考えに無いのです。
そして、ジムのトレーナーをやっている方や、運動教室を開催している方たちのほとんどは、そんな「運動できる側」の方たちだからです。
私もずっと野球をやってきたそっち側の人間なので、よく分かります。
では私はいつ何で気づけたかというと、この仕事を始めて、皆様の体の使い方を細かく指導することになって初めて分かったのです。
正直、最初に気づいたときはある意味衝撃でした。
そんなこんなで、当センターではその「お腹の力の入れ方」から、丁寧にできるようになるまで一緒に練習します。
もしも私も「そうかも」とお思いの方、ぜひ当センターまでご相談ください。