前回、前々回と続いたぎっくり腰の対処法の、最終回です。
今回の対策も、皆さんの思い込みを覆すものがあったり、普段の腰痛や、膝が痛くなったときなどにも応用できるものなので、ぜひご参考になさってください。
これまでお伝えしたブロック注射やアイシングを通じて、早期の回復に努めるとしても、
現実としては痛みはすぐにゼロにはならないし、お仕事もいつまでも休ませてもらえる状況でもないかもしれません。
今回はそんな時、どう保護して動いたり、お仕事に行ったりすればいいのかのお話です。
私が強くお奨めしているのは、胴~腹部に「さらしを巻く」ということです。
さらしって、そう、あのさらしです。妊婦さんが使ったり、祭りのときに登場したりするやつ。
あれをきちんと巻けば、かなりの安定感で支えてくれます。
よく言われるのは、一般的に売っている腰椎ベルトやコルセット的なものではダメですか?という質問ですが、理論的にも実体験的にも、お奨めはしません。
なぜかをさらしの良いところと比較しながら説明してみると、さらしの良いところは、伸び縮みしないところです。
なので当然安定感バツグンです。
ベルトやコルセットは、いくら固めのものでも基本伸縮する様にできているので、その分安定感に欠けてしまいます。
それに関連してですが、結果できるだけ安定感を出そうと、きつく締め付けることになります(所詮はそれでも結局限界はあるのですが)。
すると、今度は自分の本来持っている筋肉組織を圧迫してしまい、力が入りにくくなります。
それが長期間続くと、どんどん腹筋周りの筋力低下に繋がってしまいます。
こうしてコルセット頼りの体が、出来上がっていってしまうのです。
なので、きちんとしたお医者さんはコルセットを「長期間はしないようにね」と教えてくれるのです。
さらしは、締めるときはギチギチではなく、思っているよりは軽めに巻きます。
そうすることで普段は筋肉を圧迫せず、態勢が悪くなったりぐらついたときなど、支えが必要な状態のときだけ、きっちり締め付けが効いてくるという、とても便利な代物なんです。
普段でしゃばらず、必要なときだけ助けてくれるという優れもので、普段の腰痛にも非常に役立ちますし、膝が痛いときなんかにも、膝下に巻くと抜群の安定感です(昔は脚絆〔きゃはん〕というカタチで、これは重宝されていました)。
ただし弱点があるとすれば、一つ目はグイグイ締め付けない分、コルセットなどの締め付け感で安心していた方にとっては、物足りなく感じてしまう、という点です。
これは本当は肩こりは揉んでも良くならないけど、揉むとほぐれた気がしてしまう、それを求めてしまう、というのと似ているかもしれません。
でもさらしの方が絶対パワーあります。実体験です。
もう1つの弱点は、コルセットに比べ手軽ではない上、弛みやすいのでチョコチョコ巻きなおしをしないといけないめんどくささ、です。
これも、それに比べて恩恵の方がすごく大きいので、不精せず取り入れたほうがいいよ、といってます。
ちなみにさらしの巻き方は、当ホームページの以下のページに、
動画であげています。
さらしの巻き方
上手く活用してください